生物は個性をもっています



 意味のあるデータ解析を行うために文脈の扱いが重要であることは古くより何度も繰り返し唱えられてきました。生物データの解析においても同様に文脈は重要ですが、生物データに関しては文脈を大切にしただけでは意味を得ることはできません。
 ふたりとして同じ人がいないことと同様に、すべての生物には個性があります。したがって、すべての生物関連データはそれらの個性を含んでいます。生物のデータについて意味のある解析を実現するためには、生物データの個性と上手につきあうことが大切なのです。
 具体的には、データを処理するにあたって直面する「一定割合の正しく処理できないデータ」への態度にポイントがあります。データの個性が無視できるほどに小さい場合には、それらの正しく処理できないデータは解析方法の不備や実装の失敗によるものでしょう。一方で、データに個性がある場合には、生物の本質的な現象のあらわれや分析方法のノイズなど複合的な要因によって正しく処理できないデータが発生します。それらの問題のひとつひとつを分析して解釈する必要があります。どんなデータでも解析できる共通の方法はありません。そのため、生物データの解析には、データの個性を生むバックグラウンドについての知識や理解が極めて重要です。
 日本バイオデータでは、様々な生物種、様々な現象を専門に研究してきた生物学研究者たちが、それぞれ得意な生物データを担当することによって、生物データの持つ個性を解決し、意味のある解析へと繋げます。